Physical Marching Lab

for safety marching band activities

私の研究活動について

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 先日Twitterでこのサイトについてお知らせしたところ、想像以上に反響がありとても驚きました。多くの方に興味を持っていただき、とても嬉しく思います。ありがとうございます。

 

 さて、およそ3年ぶりに記事を書くということで何を話題にしようか考えましたが、いきなり具体的なテーマをあげても背景が見えにくいなと感じたので、まず私がマーチングの研究をするに至った経緯や、これまで行ってきたことをまとめておこうと思います。

 

 私は高校からマーチングを始め、すぐにマーチングの魅力にハマり、大学進学後も継続して取り組みました。大学ではMMリーダーをさせていただき、メンバーに技術的な指導をする立場となりました。私はそれまでの経験をもとに、ストレッチや筋力トレーニング、MMのスタイルなどを考え、練習メニューを組んでいました。

 しかし、私はすぐにある悩みを抱えました。それは、「自分の指導には説得力がない」というものです。

 

 私の頭の中で「このトレーニングをすれば技術がつく」「このスタイルがベスト」というものはあったのですが、それはあくまで私の経験に基づく主観であり、誰もが納得できるような客観的な根拠がなかったのです。マーチングにおけるフィジカル面について、きちんとした理論に基づくものが作れないものか、ずっと悩んでいました。

 

 他のスポーツ競技に目を向けると、日々科学的な検証が進んでおり、次々に効率の良いトレーニング方法を取り入れて発展を続けています。年々ショーの中身が進化し、求められるレベルが高くなっているマーチングにおいても、同じことが必要ではないかという思いを強く持ちました。

 

 そんな中、在学4年目に部の監督と体育学部の先生が「マーチングの研究をしないか」というので、私はすぐにその話に飛びつきました。内容は、「バイオメカニクス」と呼ばれる学問を使った、マーチングの身体面における研究をするというものでした。

 

 「バイオメカニクス」とは、別名「生体力学」と呼ばれる学問で、生物の運動について身体構造をとらえながら、力が働いている部分や体の動き方を明らかにするものです。

 詳しくはコチラ↓

スポーツとバイオメカニクス 〜オリンピックから“くしゃみ”まで|日本鍼灸師会のけんこう定期便|一般の方へ|社団法人 日本鍼灸師会

 

 そのマーチングにおけるバイオメカニクス的研究への取り組みが私の研究活動の出発点となりました。

 

大学で行った実験は、

・重心動揺測定(大学生対象)

・姿勢解析(大学生対象)

・傷害調査(大学生対象)

・MM動作解析

の4つです。

 

その後大学院にて、

・傷害調査(小学生対象)

・意識調査(小学生対象)

・重心動揺測定(小学生対象)

・姿勢解析(小学生対象)

・運動強度測定(大学生対象)

・日常姿勢解析(大学生対象)

などの調査・実験を行いました。

 

 大学では主に大学生を対象に研究を進め、大学院では小学生を対象として行いました。そうすることで、小学生と大学生のデータを比較し、発達段階ごとの課題を発見することも目的として、検証を行いました。

 

 今後は、これらの検証結果や私なりの考察を主として、情報を発信できればと思っています。ただ、科学は完全ではありませんので、私の情報を全て信用する必要はありません。これらの研究にはまだまだ課題がありますし、必ずしも全ての方々に当てはまるものでは無いので、参考程度に読んでいただければと思います。

 ご意見や質問など、お待ちしています。